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まーぶるコラム 第6回

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column06-illust01新年あけましておめでとうございます。2012年も終わり、ついに、新たな年を迎えました。

さて。今回のテーマは「誤嚥(ごえん)」です。誤嚥とは、食べ物や唾液など本来、食道を通って胃に入らなければならないのに、誤って気管の中に入ってしまうことを言います。「飲み損ねてむせた」とか、みなさんでもありますよね? 私なんかは「(ごはんが)はしった」なんて言うんですけど、どうやら、「はしる」というのは方言のようですね。

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そんなことはさておき。お正月と誤嚥はどうやら嫌なご縁があるようで、この時期毎年のようにニュースになります「お餅を詰めて救急車で…」というあのお話しです「誤嚥」も「ご縁」もできればないに越したことはないのですが。

この誤嚥というものは、先のお餅の話のように生死に関わる問題となります。では、人が食事をするという行為を詳しく見ていきましょう。

まず、その日の献立を見て、何があるのか認識する時期が第一段階です。たとえば、ごはん、わかめの味噌汁、豚の生姜焼き、野菜サラダ、きんぴらごぼう、お茶。こんな晩御飯だったとしましょう。そして、あなたの状態は学校や仕事から帰ってきて間もなく。いっぱい仕事をして、くたくたで、のどの渇きもあって。
そんな状態であなたなら、まずどれに手を付けるでしょうか。きっと、お味噌汁やお茶を一口すすって、ほっと一息ついてから食事を始めるのではないでしょうか。

そうやって、今の自分の状態と目の前のメニューなどを見て「何があるのか」「何から食べるのか」を考える時期から始まります。

その後、「何を食べるのか」が決まり、口に運んで噛み砕く時期があります。これが第二段階。お味噌汁なんかは、ほとんど噛むことなく飲み込むかもしれませんし、生姜焼きはしっかり噛むことをするかもしれませんね。

そして、前の2つの段階を認識することで、唾液が出てきて唾液と舌を使って飲み込みやすい大きさにまとめます。ここは、意識はないと思いますが、ごはんを食べる時に舌の動きを意識してみてください。きっと、わかっていただけると思います。ためしに、舌を使わずに飲み込もうとしてみてください。きっと、食物を動かすことも飲み込むこともできないはずです。

その次に、飲み込む段階に入ります。適当な大きさにまとめられた食物がのどを通る時期です。「ごっくんして」なんて子どもさんに教えているご家庭もあるのではないでしょうか。まさに、その時がこの段階。ここで、誤嚥が起こります。
食道と気管は途中まで同じ管です。そして、この「ごっくん」の時に分かれていきます。この「ごっくん」を失敗しても、私たちなら咳をすることでそれを気管から出し、食道へ戻すことができます。

しかし、高齢の方や障がいのある方は、咳をすることも困難な方、また、誤嚥していることに気付けない方もおられます。それに気づかないことで、誤嚥性肺炎や窒息死など多くの危険があることを認識していただいた中で、自分にも降りかかる危険であることや、ご家族の危険につながることを意識していただければ幸いです。

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さて。今回のテーマは誤嚥というテーマでした。私自身、食べそこない。飲み損ないをすることが多く、自分自身でも悩んでいることです。

また、普段支援している利用者様の中にも誤嚥されて、むせられるという場面もあります。十分に気をつけて口に運んでいるつもりでも、起こってしまう事態です。

では、どのように予防していけばいいのか。まず、体勢を考えてみましょう。みなさん、食事をするときはどのような体勢で食事をしますか?

大半の人は椅子か床に座って食事をとりますよね?体調がすぐれない時は、ベッドの上で食べられる場合もあるかもしれませんが、その時でもおそらく体をある程度起こして食べられるのではないでしょうか。

食べ物を口の中で適度な大きさに丸めて、喉に運び、飲み込むという作業がしやすい体勢がこの座っている状態若しくは、30度のリクライニングだそうです。
食事介助を行う時に、体勢を整えてから介助を行うということは、誤嚥を予防するための一つの方法となります。

また、介助する位置も重要になります。私たちが食べる時、どこからスプーンやお箸を持ってくるでしょうか。上から?下から?それとも、真正面から?
上から持ってくると、自然とあごが上に上がり、誤嚥しやすい姿勢になります。真正面からだと、少し怖くないですか?きっと、自分で食べる時は少し下から持っていくのではないでしょうか。

そうなると、介助する人の位置などもなんとなく見えてきませんか?その人に、誤嚥しにくいよう30度若しくは90度で座ってもらって、その人の口の少し下から持っていけるような位置…。

介助する時には、その人より高い位置から行うことはないはずです。同じ目線で、同じ高さで、その人が次に何を食べるのか目に見える位置(つまり、下から)食べ物を持って行って、その人の口に運ぶ。
誤嚥はたちにも起こりうることです。自分で食べる時のやり方をよく観察してみると、介助のヒントが見つかるのではないでしょうか。

今回は、「誤嚥」というテーマで食事について考えてみましたが、それ以外でも同じことが言えます。こういう機会に、今一度自分の行動を見返す機会でもあると思ってやってみてください。
きっと、みんなと同じところ、自分だけの癖、あるいはその人の癖なんかも見えてくるかもしれません。

文責:大橋奈緒子