まーぶるコラム 第12回
毎日寒い日が続き、こたつやお布団から出るのにひと苦労する時期になってきましたね。さて。今日はまだまだ消化しきれていないテーマ。「普通」ってなんだろうということを、一緒に考えてみたいなと思っています。
「普通」って何って、「普通」やん。って思うかもしれませんね。でも、この「普通」って言葉にしっかりと向き合って考えてみたことありますか?
「普通」っていう言葉を辞書で引いてみました。『特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。それがあたりまえであること。そのさま。』
うん、そうだよね。って思いますよね。じゃあ、その普通の主体は誰でしょうか。私?周りの人?社会?
「私にとって普通」でも、周りからは「それおかしいよ」とか「普通ちゃうし」なんて言われた経験はないですか?
例えば…「私は、休みの日は洗濯物を片づけたり、掃除をしたり、買い物したりして過ごすのが普通」と思っていても「休日はゆっくりするのが普通でしょ」という人や「せっかくの休みなんだから、出かけないと!」って考える人もいるでしょう。
「普通」ってとっても簡単で便利な言葉だけど、その「普通」って実はとっても難しい言葉なんじゃないかな?と思っています。
昔聞いたお話しですが「10センチの物差しを持ってる人が2人いても、その目盛が1センチ単位か1ミリ単位か、あるいは5センチの目盛しかないのか…それぞれ違うんだよ」というような話を聞きました。想像してみてください、同じ10センチの物差しが目の前にあります。その目盛が1センチ単位のものと1ミリ単位のものだとします。それぞれの定規で3センチを測ってみてください。
これは簡単にできましたね。じゃあ、3.5センチを測ってみてください。1ミリ単位のものだときっとすぐに測れるでしょう。じゃあ、1センチ単位のものではどうですか?
きっちり10等分頑張られた方や、だいたい半分くらいで測られた方、面倒だってやめちゃった方。いろいろおられるかもしれませんね。
そう。同じ、10センチの物差しでも目盛の単位が違えばその難しさは変わってきます。
じゃあ、これを改めて「私」に戻してみましょう。せっかくなので、ここでも定規に出てきてもらうことにします。「私」はどれくらいの大きさでしょうか。また、どんな目盛でしょうか。そして、お隣や目の前にいる人の大きさはどれくらいでしょう。また、どんな目盛でしょう。
そして、「私」にとっての「普通」って何センチくらいでしょうね。そして、目の前の「相手」にとっての「普通」は何センチでしょう。
書いてみたけれど、結局消化不良な「普通」という言葉。次はもっと消化不良を起こしそうな「障がいと普通」をテーマにしてみましょう。
文責:大橋奈緒子